Le La Sa (ルラッサ) | リバーレースができるまで スキップする

LeLaルラッサSaの
リバーレースが
できるまで

01
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世界唯一の
「一貫生産」への
こだわり

Le La Saのレースづくりは、徹底した一貫生産ラインで行われます。デザイン企画から、撚糸、織り、染色まですべて社内で行うリバーレースメーカーは、世界で唯一栄レースだけ。
一枚一枚の確かな品質を守り、すべてが美しく調和したレースを生み出すための私たちのこだわりです。

リバーレースづくりの8工程

01デザイン

工程01

用途や素材を考慮し、新たな柄を生み出していきます。リバーレースの糸は一方向にしか進むことができず、糸が一筆書きの動きになるよう意識します。

02ドラフティング

工程02

完成したデザインを、自社開発したソフトを使って機械が操る一本一本の糸の動きに分解していきます。糸の動きは数値に置き換えられ、機械を制御するデータがつくられます。

03整経

工程03

ボビン・ビームに撚り糸を巻き取り、リバー機にセットします。安定してボビン糸を供給するには、1ミリのズレもなく5,000枚のボビンをキャリッジに固定する必要があります。

04本機織り

工程04

ビームに整経された15,000本の柄糸・ネット糸が5,000本のボビン糸に絡み合い、複雑なレース模様が織られていきます。

05染色

工程05

ほこりや油汚れを完全にクリーニングした後に、染色・晒(さらし)加工を行います。染色の時間・温度を管理し、レース生地を意図する色に染色していきます。

06テンター

工程06

一定方向に歪む性質があるリバーレースの生地をテンター(幅出し機)にかけて矯正。幅を一定にして樹脂加工を施し、ソフトな肌ざわりの生地に仕上げます。

07検反・物性テスト

工程07

キズや歪み、糸抜け、柄抜けなどがないか、何段階にも分けて目視で確認します。併せて、収縮、破裂などの物性テストや可縫性テスト、洗濯テストを行います。

08カッティング・巻き上げ

工程08

広い幅で生産されたレースを、カッティングマシーンにより細く裁断します。その後、板またはリールに巻き上げ、出荷へと回します。

02
02

人々を魅了する、
レースの豊かな
表情をつくる

レースの価値や美しさを大きく左右するデザイン。ひとつの柄を生み出し、設計図に落とし込み製品化されるまでに約3ヶ月を要します。
現在、Le La Saブランドを支えるデザイナーは30名余り。日本と中国、タイ、フランスに拠点を置く一人ひとりが、新たな感性を磨き続け、時代とともに変化するニーズを捉えたデザイン開発に取り組んでいます。

栄レースが生み出すリバーレースのデザイン数は、年間約700柄。デザイナーたちが1年間に描くスケッチの数は2,000を超え、そこから社内の厳しい目で選定されたものだけがレース化されます。
Le La Saの名を冠し、ストールとして人々の肩を飾るのは、さらに厳選されたひと握りのみ

より多くの方に愛されるレースを目指し、Le La Saは多彩な柄への挑戦を重ねています。息を呑むようなリバーレースの精緻さを活かしながら、ファッションへの多様な価値観とトレンドをデザインに反映させ、洗練された美の形を追求し続けます。

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03

2万本の糸の
撚り合わせが映す、
比類なき美しさ

ボビン(糸まき)に巻き取った糸同士を、柄糸やネット糸に絡ませて生地を織っていくのが、リバーレースの基本的なしくみです。その美しい立体感とほつれにくさは、糸を撚り合わせて複雑に組み合わせていく「組み紐の原理」がもたらすもの。
1台のリバー機が持つボビンは5,000枚。それら一つひとつが経糸と相互に動くことで、2万本もの糸が複雑に絡み合い、リバーレースならではの緻密で繊細な柄を織り成していきます。

近年では、機械編みのラッセルレースのめざましい発展もあります。高速で編みながら模様をつくっていくため大量生産できるのがメリットですが、ラッセル機で扱える糸はリバーレースの半数程度。使用できる糸の本数・種類の豊富さは表現力の差として表れます。

例えば、花びらのふっくらとした厚み。レースの表面を豊かに満たすレリーフ効果と、思わず頬を寄せたくなるソフトな肌触り。伸縮性と耐久性を備えたその仕上がりは、リバーレースのみが持つものです。

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04

機械のパーツまで
自社でつくる。
一貫生産への信念

リバー機の要となるのは、極薄化された真鍮のボビン。一台の機械で使用されるボビンは5,000枚。交換用の5,000枚を合わせると1万枚が必要となりますが、リバー機自体が製造されていない今、一般に入手できるものではありません。

ボビンはキャリッジと呼ばれるアタッチメントに1枚1枚手で取り付けられ、機械にセットされます。

私たちの一貫生産へのこだわりは、こうした重要パーツの確保にも表れます。
栄レースでは、かつてイギリスに1社だけ残っていたリバー機の部品メーカーが事業から撤退する際、設備を買い取り、技術者を招いて中国・青島工場に移設。本場から受け継いだ伝統技術をもとに、ボビンやキャリッジなどリバー機に欠かせないパーツを独自に生産しています。
「製品をつくる機械の部品まで自社でつくる」というのは、通常では考えられないことかもしれません。しかしそこに、リバーレースづくりへの私たちの信念があります。

05
05

伝統技術を支える
「人の手」

機械織りでありながら、リバーレースの生産は「人の手ありき」です。
髪の毛より細い糸を一度に200枚のボビンに通す。一日数十万枚ものボビンをキャリッジに手早く取り付ける。これらはすべて、工員たちの熟練の技なくしてできません。機械それぞれの状態やその日の天候、使用する糸によって微妙な調整を重ねていくのも、長年ノウハウを培ってきた現場の熟練工です。

現在、リバーレースの生産工場は、青島(中国)、チェンマイ、メーソート(共にタイ)の3つ。合わせて約700名の工員が働きます。

現地で採用し、長い年月をかけて育て、伝統技術を受け継ぐ工員たちは、リバーレースづくりを支える最大の資産となっています。

地域にとっても、栄レースの工場は雇用を生み、経済を活性化させる存在に。工員やその家族、地元の人々との関係を大切に、学校の設立などの支援活動を通して交流を続けてきました。
レース生産と、地域貢献。その2つの重なるところにLe La Saの事業は営まれています。

06
06

果てなき、
リバーレースの革新

リバーレースの進化に終わりはありません。自社工場には撚糸、染色工場も併設。さらに美しいレースを目指した素材開発や、市場ニーズに応えた繊細な色合いの表現など、新たな試みを続けています。
「伝統」と「最先端」技術の融合という難題に果敢に取り組んでいけるのは、一貫生産という強みを持つからこそ。
より洗練された、人々の暮らしの中で愛されるリバーレースへと、Le La Saは挑み続けます。